旅するように学ぶ

仕事のこと、夫婦のこと、子育てのこと。日々感じたことや学びをつれづれと。

保育園のお迎えコールから考える夫婦のキャリア。

ちょっと体調不良だった息子、はじめて保育園から「迎えにきてください」コールをもらい、息子と家に帰りながらいろいろ考えた。


息子6ヶ月、はじめての保育園からのお迎えコール。 - 旅するように学ぶ

 

これが、復帰した後だったら、(というか、復帰してからも、お迎えコールはきっと発生するんだけど)、私はどうしただろう。

 

共働きでお迎えコールがきたらどちらが迎えにいくのか

子どもが生まれる前も、生まれてから復帰が決まってからも、夫とは送り迎えは2人でしようと話していたし、今回のようにお迎えコールがあった時も連絡を取り合って2人のどちらかが仕事を切り上げて迎えにいこう、行けるなら夫も迎えに行ってほしい、と決めていた。私の会社から保育園まで所要時間は約1時間。夫の場合は約30分。緊急の時には夫の方が近いし、私ばかりが対応するのは不公平だ、というのもたぶん心のどこかにあった。

でも、今回、息子と帰宅しながら思ったことは、復帰してからお迎えコールがあった時、私に先に電話がきたとしたら、仕事を切り上げて自分が迎えに行くだろうなということ。

 

ワーキングマザーへの配慮が奪うもの

書いたように、復帰のタイミングで異動することになった。その時、面談で言われたのは、「異動先の部署では、余裕もあるから、急なお迎えやお休みでも柔軟に対応できるし、安心して大丈夫」ということ。


息子を連れて会社にいってきた。(復帰前1ヶ月編) - 旅するように学ぶ

 

安心して復帰して働けるようにという親切心であり配慮だと思うし有り難いことだと思う。安心なことは大切だと思う一方で、その配慮によって、復帰したらこれを実現したい!と思っていた仕事から離れることになった私は、異動先の「その先」のキャリアをどうしようかを考えることになった。今回の異動で、私の中の優先順位は変わった。仕事と息子となったら、先に息子がくる。異動がなくやりたい部署のままだったとしても、そうなったのかもしれない。最終的には残った仕事を諦めて迎えに行っていたかもしれない。でも、きっとそこには葛藤があったと思う。だけど、異動が決まったことで、確実に優先順位は変わった。

異動先できちんと成果を出そうと思っているけれども、予想外の異動は、はしごを外されたような、何か大切なものを奪われたような気持ちを私に残している。

 

急なお迎えは母親がするという固定概念

来月から私は復帰し、息子は保育園にフルタイムで通うことになる。共働き私たち夫婦は、息子の保育園もふたりでがんばろう、そう決めている。そのタイミングで、私は会社の配慮で異動になった。だけど、夫はなにも変わらない。なんで、私は自分から望んだわけじゃないのに配慮されたんだろう。考えていてわかったことは、「子どもを保育園に預けて復帰したら急なお休みやお迎えもあるだろう、その時は、母であり妻である女性が仕事を休んで対応する」ということが、社会の中や、会社の上司たちの中にあるからなんだろうということ。「急なお迎えがあったら、どう対応するの?あなたが行くの?旦那さんは行けるの?」そんなことを聞くまでもなく、女性が行くんだろう、という固定概念が、そういう配慮を生み出しているんだろうな。そして、夫の会社では、妻が復帰して息子が保育園に通うことになった時に「配慮が必要になるかもしれない」なんていうことは、想像もしないんだと思う。

そして、子どもに何かがあった時、母親が仕事よりも子どもを優先して対応するものだ、という価値観の中で、望んでいない配慮によって、仕事より子どもを優先する選択をしようとしていた私。どちらを優先する選択がいい悪い、ではなくて、それが、自分で選んだことなのか、社会の雰囲気に選ばされているのか、きちんと考えなくてはいけないなと気が付きました。

そして、今度、自分が上司の立場で対応することになったら、「緊急時はどう対応するの?」って聞こうと思う。そして、どうするのがいいのか、一緒に考えて、判断ができたらいいなと思う。

 

夫婦でお互いのキャリアプランを話そう

ということもあって、久しぶりに夫とそれぞれのキャリアプランについて話をしました。子どもを生み、育てるということ。子どものいる家族を経営することから学ぶことはたくさんあって、その機会や経験はキャリアに活かすことができると思う。

だけど、現実的に子どもが生まれることで、短期的な「キャリアロス」はあるかもしれない。私は異動になったし降格にもなったし、同じ時期に昇格していたメンバーは、私の育休中に次の職位に昇格しているし。だけど、それもそういうタイミングの時がある、ということ。長期的にみた時に、よりよいキャリアを積み重ねることができるように、お互いのキャリアについて、理解しておくことが大切だと改めて感じています。

息子が生まれてから残業をやめて定時あがりをしてくれている夫も、きっと今までとは仕事と家庭のバランスは変わっていて、そういう中でこれからのお互いのキャリアをどう描いていくかというのは、ふたりで子育てをしていくからこそ、必要なんだろうな。

 

仕事に復帰することを通していろんなことを考えさせられる。まだ迷いも不安もある。この気持ちは抱えたまま、でも前に進む。進んだら、また違う景色が見えてくるかもしれないし。いやー見えてきてほしいな違う景色。そして、お互いの長期的なキャリアについて話をすると避けられないのは2人目会議。仕事と家庭、どうデザインしていくか、試行錯誤はまだまだつづく。

 

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