旅するように学ぶ

仕事のこと、夫婦のこと、子育てのこと。日々感じたことや学びをつれづれと。

家事はシェアしない方が効率的!?なぜあえてふたりでやるのか。

この頃、夫婦の家事シェアについて考える機会があり、夫といろいろ話をしています。その中で思うことは、「家事をシェアする」という行動レベルの話の前に、そもそも家事をシェアするまでのコミュニケーションのプロセスが大切なんじゃないかなということです。

 

結婚は、新しい家族の文化をつくること

我が家は、結婚前からふたりで料理をしていて、基本的に「家のことはふたりで一緒にやる」というスタンスです。結婚するということは、価値観の違うふたりが、新しい自分たちの家族の文化をつくる、ということ。料理を含む家事は、家族の文化の根幹だからこそ、一緒にやる、という文化にしたい、という話を結婚する時にして、今に至ります。

夫は、料理も掃除も洗濯なども、特にできるわけではなかったので、教えたり、我慢したり、なかなか長期的なプロジェクトではありましたが、結果的に私の妊娠期間や出産後の夫の活躍っぷりをみるに、ふたりでやると決めて、本当によかったなと思っています。

 

家事はシェアしないほうが楽かもしれない

正直、普段から家事をしている女性であれば、家事は一人でやった方が効率的だし早いという面はあると思います。男性からよく聞く「せっかく手伝ったのに、妻からもんくを言われた」という時には、きっと「1人でやった方が早い」「余計な仕事が増えてめんどくさい」ということが起こっています。そういう女性が悪いということではなくて、1人でやった方が早い、というのは事実としてあるんじゃないかな。

想像してみてください。会社で何か仕事を頼まれたとしましょう。過去にその仕事をした経験があって1人でやることが可能な仕事を、あえてもう1人の同僚と一緒にやってくれ、と言われたら、1人でやった方が早いわ!と思いませんか?

そもそも「誰かと一緒に」「1つのことを遂行する」ということは、ゴールを決めて、認識を合わせ、お互いに調整したり、すり合わせながら、分担をして、やり方を決めて、相手の状況を確認しながら、自分の状況を相手に伝えながら、進める必要があるわけです。高度な調整力やコミュニケーション力が必要です。簡単ではありません。でも、だからこそ、そこに学びや成長があるのだと思います。

 

家事をふたりでやるということ

我が家の実践を踏まえて感じることは、「家事をふたりでやる」ことで、夫婦という共同体のチーム力を高めることになるということ、そして緊急事態の時のリスクマネジメントにもなると考えています。

夫婦としてのチーム力を高める

最初は1人でやる方が楽だけど、ふたりでやると、より楽しいし、より生産性が高くなる。ふたりで家事をすることで、必然的にコミュニケーションが発生します。何をつくるか、次の作業は何か、狭いキッチン、2つのコンロ、まな板は1枚などの制約の中で、スムーズに料理をするには、料理の段取り・プロセスを共有しながら、相手の状況をみつつ、進捗を共有し相談しながら、自分の担当作業を進める必要があります。最初はうまくいきませんが、ずっとやっていると息があった連携作業ができるようになります。その積み重ねが、相手への理解や信頼になります。

家庭のリスクマネジメント

会社という組織で、業務マニュアルを作らせたり、ダブル担当制を敷いたり、後輩に引き継ぎをさせたりするのは、もし担当者が突然休んだりしても、今までどおり業務が遂行するため、つまりはリスクマネジメントの観点が大きいと思います。取引先の会社に発注依頼したら、今日は担当が休みなので受けられませんって言われたら、その会社大丈夫?って不安になりますよね。

家庭も組織という意味では同じです。特に子どもが生まれると、家事をメインでやっている1人が倒れたり、長期不在にすることで、家事が回らないということは、かなりの緊急事態になります。会社に例えるとなかなか脆弱な組織ですね。家事をふたりでやることは、家庭のリスクマネジメントでもあります。

 

 夫婦のコミュニケーションがより必要となる時代へ

イクメン」や「カジメン」という言葉を最近よく聞くようになりました。家事も育児も、妻がメイン担当として1人で遂行するのであれば、夫にはたまに報告するくらいでことすみます。夫婦で夢を共有したり、本音で議論したり、そんなことをしなくても妻が考えて、決めて、やればいいわけですから。

でも、夫婦で家事や育児を行うことが増えると、夫婦のコミュニケーション力が必要になります。言わなくてもわかってくれる、察してほしい、ということじゃなく、お互いに思っていることを伝えて、家族としての結論を出していく、そんなコミュニケーションが家事でも育児でも、大きなことから小さなことまでたくさん発生すると思います。夫婦でのコミュニケーションを学ぶ場というのは少ないのが現状だけど、きっとこれからの1つの課題になってくるんじゃないかなぁと最近思っています。

 

 

夫婦のコミュニケーション、最近の探求テーマの1つなので、引き続き考えていきたいと思います。

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