旅するように学ぶ

仕事のこと、夫婦のこと、子育てのこと。日々感じたことや学びをつれづれと。

家事育児に関わりたい父親は増えているのに、どうして労働時間は減らすことが難しいのだろうか。

残業は当たり前?

息子が生まれるまで、残業は当たり前、忙しかったら終電とかタクシーで帰るという働き方をしてきて、ダラダラ残業はしたくないけど、残業は仕方ないと思っていたし、やっぱりどこかで、時間働いている自分は頑張っている、という気持ちはあったように思います。
 
だけど、息子が生まれて、夫婦で残業しない働き方にシフトすることを決めて、仕事について、残業や働き方について考えることが増えました。毎日定時帰りすることに、不安になったりジレンマを感じることもあるけれど、今までとは違う働き方をすること自体が新しいチャレンジだと捉えて取り組む毎日です。とはいえ、子育てをしながら仕事をするのは、女性よりも男性の方が大変だとも思っています。
 

tabisuruyonimanabu.hatenablog.com

 
今のトレンド的に、なんとなく女性が時短したり、残業しなかったり、お休みすることは、「仕方ないよね」的な理解を得やすいと思います。だけど、共働きで同じように子育てをして同じように働いている男性の場合だと、「なんで?奥さんは?」となりがちで、まず理解を得て、実際に実現する、というところで、夫をみていても、男性の方がハードルが高いなぁと感じます。
 

家事育児に関わりたい父親は増えているのに労働時間は変わっていないらしい

そんな中で最近気になった記事がこちら。
 

learning-park.net

「家事・育児に今まで以上に関わりたい」と思う父親は9年間で増加しました。
周りの友人と話していても、これはすごく感じます。
 
乳幼児の就寝時刻のピークである 21 時 頃までに帰れない父親が全体の約4割を占めています。この比率は、経年で見ても 5 年間で早まる傾向は見られませんでした。子育てに関わりたいと思っていても、早く帰ることができず、子どもに接する機会を持てない父親の姿がうかがえます。

個人的には、男性も女性も、仕事をしたいという選択は(夫婦の合意としての選択であれば)ありだと思っていますが、子育てに関わりたくて早く帰りたいのに帰れないというのはつらいなぁと思います。労働時間が変わらないまま、プラスオンで家事育児を一緒にやっているお父さん、大変ですよね。

 

実際に、早く帰っている父親の様子を見ると(20 時台までに帰宅)、21 時台以降に帰宅する父親に比べて、日常的にさまざまな子育てや家事に関わり、自分自身の子育ての満足度や生活の満足度を得る傾向がうかがえました。一方、21 時台以降に帰宅する父親は、子どもと接する時間がない、自信が持てないといった思いを抱いている様子が見られました。

自分自身の経験からすると、会社の理解や風土はとても大きくて、帰りやすさや休みやすさが大きく変わるなぁと思います。今の会社は、女性が多いこともあり、理解がある職場で本当にありがたいです。

 

でも、それ以上に大切なことは、長期的な視点で人生を考えた時の優先順位と、その上で「今」の優先順位を決めることだと最近感じています。そして、一定期間、子育てを自分の優先順位にすると決めたのであれば、残業しないと決めること、この記事でいえば20台までに帰宅する、家族を大切にするんだと決めることがなによりも大切なんだと思います。

みんなが残業している中で、自分だけ毎日早く帰るのを続けるということは、仕事の効率化をしたり生産性をあげて成果を出すこと以上に、「定時に帰るんだ」という強い意志が必要です。理解がある職場でも、なんとなく帰りづらい、もう少しやって行こうかという葛藤は毎日必ずあります。だからこそ、自分は人生の中で家族を大切にする、という優先順位を決めておかないと、なかなかしんどいと思うのです。


まずは、理想の生活を描いてみる

とはいえ、いきなり働き方を変えるのは大変なので、実際にやるかどうかはおいておいても、まずは理想の状態を夫婦で描いてみると、どうしたらできるかを考えることができると思います。

 

我が家は、産後1ヶ月の育休をとった夫が復帰するタイミング、8ヶ月の育休を経て私が復帰するタイミング、息子が認可保育園に転園するタイミングなど、生活が変わるタイミングで生活のシュミレーションをするようにしています。

tabisuruyonimanabu.hatenablog.com

 

tabisuruyonimanabu.hatenablog.com

 

まずは理想の状態を共有すること(そもそも意外とお互いの理想の状態が違ってたということがよくあります)。それが、理想の状態に近づくためにできることはなにか?を考えるきっかけになります。そんなことを夫婦で話すことで、小さなことでも変化をつくれたらいいなぁと思います。

 

https://instagram.com/p/4DE-xuGbLi/

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本日の息子。甚平をいただきました。ちょっと胸元が気になるようです。

仕事と子育てのジレンマに悩んだ時に読み返したい「リーン・イン」

FacebookのCOO シェリル・サンドバーグさんの「リーン・イン」。発売後は、だいぶ話題になり、少し前に旦那さんの訃報もありました。1年くらい前に読んだ本ですが、5月に異動になり、仕事へのスタンスや働き方に少し悩んだこともあり、読み返しました。

本の中で、心に響いた部分の抜き出しで備忘録として残しておきたいと思います。最初に読んだ時もでしたが「キャリアは梯子ではなくジャングルジム」というのは、よい例えだなぁと思っていて、子どもがいない同僚に比べ、働くことに制限のあるジレンマに陥った時、ジャングルジムを思い出します。

 

仕事やキャリアについての部分で印象的だった部分。

・キャリアは梯子ではなくジャングルジム

 ー上るだけでなく自由な回り道の余地がある

 ーてっぺんに行く道筋は1本ではなくいくつもある

 ーてっぺんにいる人だけでなく大勢が素敵な眺望を手に入れられる

 

キャリアプランは的を絞りつつ、柔軟でいる方がいい

 同じ方向を持つ、遠い夢と18ヶ月プランを同時に持っておく

 

・18ヶ月プラン=仕事上の達成目標+新しいスキルの習得

 今足りないのは何か?を自分自身に問うことが大切

 

・仕事を決める時の基準は潜在性=成長可能性

 

改めて読んでみて、ジャングルジムの概念や、キャリアは的を絞りつつ柔軟でいるというスタンスは、プランドハップンスタンスセオリーに近い感じがしました。キャリアは、諦めなくていい。いい感じに肩の力を抜いて、でもチャンスをつかめる準備はしておきたいものです。

tabisuruyonimanabu.hatenablog.com

 

 

家事・育児やパートナーシップについての部分で印象的だったこと。

 

・管理者然としてふるまう妻は、より協力的なアプローチを取る妻に比べ週に5時間余計に家事育児を引き受けている

 

・バランスを保つコツは、コミュニケーションをとること、嘘をつかないこと、寛大であること。完全に対等な分担は決めるのも維持するのも難しい。2人の間でふりこが振れたり戻ったりすることでよしとする。

 

・母親にとって罪悪感のマネジメントは、時間マネジメントと同じくらい重要である。

罪悪感のマネジメントって、あまり意識がなかったけど、これすごく大事だなぁと思います。罪悪感から、なにかを無意識に諦めてしまうことってある気がするから。どうやってマネジメントするのか、という部分はいろいろ実践してみたいなと思いました。 

 

 

最後のメッセージ。

FacebookでCOOを務める著者のような人でも、同じように悩み、葛藤していろんな選択をしているんだと思うと、勇気をもらえるなぁと思います。

・いつも心は平静だとか、どの瞬間も集中しているなどと言える日はきっと永遠にこないだろうと思う。そういう理想の状態にはほど遠い。それでもすべてをこなせる人はいないのだと思いだし、自分にとって家では何が一番大切か、仕事では何が最優先かを見極められれば、いくらか心は穏やかになる(中略)完璧を目指すのはやめ、持続可能で実現可能な目標を立てよう。「すべてをこなせるだろうか」と悩むのをやめ、「自分と家族にとって一番大事なことをできるだろか」と問うことだ。

 

リーン・イン、仕事と子育ての両立に悩んだ時に、定期的に読み返したいと思った1冊でした。

 

 

LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲
 

 

ワーキングマザーのキャリアはプランドハップンスタンスセオリーが効く?

先日、自分の誕生日を迎え、なんとなくここ10年くらいのことを振り返りました。感じたことは、もう子どもが生まれる前の自分に戻るということはないんだ、ということ。


親になって働くことへの漠然とした不安

息子が生まれるまでは、子どもができたら様々な制限が生まれる、そのことが不安でたまりませんでした。つわりで仕事を急に休んだりして迷惑をかけるんじゃないか、育休で1年も休むなんて信じられない、自分のポジションはなくなってしまう、自由な時間がなくなってしまう、不安は尽きません。

育休から復帰する前も、とても不安で、本を読んだり勉強したり、キャリアを考えたり、スムーズに復帰するために、準備を重ねました。


ワーキングマザーになって得たチャンス

復帰をして半年少したって、今の仕事や状況は、新卒で働き始めた時も、今の会社に転職した時も、妊娠がわかった時にもまったく想像していないものです。大好きだった人事の仕事から離れることも、管理部門一筋だった私が事業部門で働くことも、ましては新規事業に関わるなんて、自分ではこわくて選べなかったキャリアです。

だけど、息子が生まれたことで、新しいチャレンジやキャリアチェンジの機会が生まれました。

計画通りにはいかない

復帰から半年たってみて、新しい仕事へのチャレンジは大変だし、人生もキャリアも計画通りにはならないけど、子どもが生まれたことが、私のキャリアにたくさんの転機をもってきてくれていると感じるようになりました。

思い出したのは、就職活動中に学んだ、プランドハップンスタンスセオリーのこと。

その予期しない出来事をただ待つだけでなく、自ら創り出せるように積極的に行動したり、周囲の出来事に神経を研ぎ澄ませたりして、偶然を意図的・計画的にステップアップの機会へと変えていくべきだというのが同理論の中心となる考え方です。
キャリアの話ではありますが、人生でも一緒だなぁと思います。


計画通りにはならないからこそチャレンジする


そして、プランドハップンスタンスセオリーを実践するための5つのポイントというのがあります。

(1)「好奇心」 ―― たえず新しい学習の機会を模索し続けること
(2)「持続性」 ―― 失敗に屈せず、努力し続けること
(3)「楽観性」 ―― 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
(4)「柔軟性」 ―― こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
(5)「冒険心」 ―― 結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと
子どもをもって働く時、子どもが予期しない機会をもってきてくれます。だからこそ、その機会をチャンスに変えて働く、そんな在り方をしておくことで、制限をマイナスではなくプラスに転換し、しなやかに新しいキャリアをつくることができるんじゃないかなぁと思いました。

とはいえ、息子はまだ1歳。私も復帰して半年少し。まだまだこれから、実践しながら考えていきたいなぁと思います。


そっちに行っちゃだめだって言われると行きたくなる。そんなチャレンジ精神を息子から学びたいと思います。


「レター」のユーザーインタビューを受けました!

先日、息子が生まれてから我が家が愛用しているアプリの1つ、「レター」を提供されている株式会社ロールケーキさんのユーザーインタビューを受けました。

 
「レター」は、スマホで撮った写真を使っておしゃれなカレンダーを作り、おじいちゃん、おばあちゃんなどに送ってくれるサービスです。
 
 

lttr.jp

※招待コード「8WGN8」をいれると毎月1枚無料になります! 
 
 
超シンプルな機能&インターフェイスで、1分でおしゃれなカレンダーが作れます。しかも1枚280円。おじいちゃんおばあちゃんに写真を送ってあげたいと思っても、続けるのは大変だけど、レターを使ったことでなんと1年続きました!我が家は、両実家と息子のひいおばあちゃんと自宅用の4枚を毎月作っています。
 
毎月、レターが届くとそれぞれの家から、「届いたよ!今月のともくんもかわいいねー!」と、電話がかかってくるくらいに喜ばれています。お子さんが生まれたら、ぜひ使ってみてください!喜ばれること間違いなし!です。
 
1年続いたので、飾って保管ができるように、両実家と自宅用にアコーディオンブックも買いました。
 

 

https://instagram.com/p/3ggSIJmbGn/

Instagram

 

 
ほんと大好きなサービスで、初めて使った時にすごく感動したので、今回、レターを産み出した方にお会いできて、感謝を伝えられて素敵な機会になりました。また、レターの立ち上げやサービスのこだわりについてもお聞きして、ビジネス的な学びもたくさんありました!
 
息子も抱っこしてもらってご機嫌でした。ロールケーキさん、ありがとうございました!
 

子育てしながら働くことが、次に続く人への道をつくる。

最近、後輩女子から、「○○さん(⬅私)をみて、子ども生んでも大丈夫、仕事も続けられるって思えるようになりました」と、言われました。

私自身、前職時代には、結婚・出産のライフイベントのタイミングで退職される先輩が多く、子育てをしている女性はほとんどいなかったので、子どもを生んで働くイメージが持てませんでした。

今の会社では、出産をする人も、復帰して働いている人も多く、また同じ部署にワーキングマザーがいるということは、とても心強いです。そして、ワーキングマザーの先輩たちが、時短だったり、残業しないなど、制限がある中でも、働き続け、チームに貢献していることを実感できることで、自分もがんばれば大丈夫だと思えた出来事でした。

復帰をして、子育てしながら働くことで、悩むことは尽きないけれど、悩みながらも働くことが、私が先輩ママから勇気をもらったように、次に続く人たちの背中を押すことにもなるだと思えました。

中野円佳さんの記事、ケア責任のある人の3つの戦略。


どれがよいということではなく、今、子育てしながら働いている自分たちが、それぞれの戦略をとって働いていくことが、あとに続く人が人たちへの選択肢をつくっていくんだろうなぁ。

逆に、今、子育てしながら働いている男性は、時短をしたり、定時であがったり、保育のお迎えコールで帰ったり、有給をつかって保護者会にいったりというような事例が近くにないからこそ、苦しいんだろうなぁと思います。

安心して子どもを生んで、働きたい人が働きたい働き方で働けるようにしていきたいものです。

息子1歳1ヶ月、歩くようになって、興味は広がるばかり。
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