旅するように学ぶ

仕事のこと、夫婦のこと、子育てのこと。日々感じたことや学びをつれづれと。

「フランスはどう少子化を克服したか」を読んで、日本の子育てを考える

高崎順子さんの「フランスはどう少子化を克服したか」は、2016年に読んで少子化対策に成功したフランスの政策だけでなく、具体的な産前産後のケアや保育園事情がイメージしやすい1冊でした。

 

tabisuruyonimanabu.hatenablog.com

 

フランスはどう少子化を克服したか (新潮新書)

フランスはどう少子化を克服したか (新潮新書)

 

 

子どもを産む、そして育てるためにまずは親の「働く」の部分を支援すること、そして子どもの保育と教育の支援をすることが、安心して子どもを産めることにつながるのだなと感じました。

 

以下、読んでみてのまとめです。

 

■フランスの少子化の歴史

・第二次世界大戦後、女性が労働力として社会にでるようになってから先進国のほとんどで出生率がぐぐっと落ちていく
・フランスも1970年代半ばまでは出生率2.00以上(人口が減らず、国の大きさを維持できる指標)をキープしていたが70年台後半に2を割り、1993年に1.66まで落ち込んだ
 
→働きながら子どもを産み、育てることの難しさは、今に始まったことではない
 両立が難しくなった時、女性は子どもを持つことより、キャリアの継続を選ぶ傾向
 
・それを受けフランス政府は1990年代より「男女がもっと平等に、仕事と家庭、両方の責任をよりよく果たせること」を掲げ家族政策を方向転換した
 
■フランスの家族政策の大方針
フランス社会保障の家族政策に関する資料には「仕事と家庭の両立」を柱に掲げ、”今日女性の就業率が高い国は、高い出生率を示している。親たちが子どもの教育にしっかり携われるような方策を提案し、女性を職にとどまらせておくことは出生率を高い数字で維持し、長期的には世代の更新に貢献し、ひいては経済成長、社会制度の安定につながる”
 
■子育てがしやすい社会へ
・家庭内での男女同権を進める制度
 ー子育てのサポートを提供し、母親が出産後も働き続けるようにすべし、そのためには父親も家庭に参加せねばならぬ、と明確に打ち出した
 
・父親の産休
・お父さんの育児をサポートする助産師
 ー赤ちゃんの誕生後の入院帰還中、産婦人科でお世話のイロハを教える
 ー誕生前の妊娠期間中にも「男を父親にする」活動
 ー父親のケアの重要性は年々あがっている
 
・フランスの出産準備クラス=子の誕生と親になるにあたっての準備クラス
 ー妊婦だけでなくそのパートナーの男性も対象
 ー出産を控えたカップルに子の誕生とその子を向かえるための準備を促す、父親母親それぞれの必要と要望に対応する
 ー出産に伴い、カップル間で起こりそうな問題を事前に探知する
 ーそれぞれのカップルに寄り添う。カップルに弱点があり、誕生する子との親子関係に問題が発生する可能性が見られる場合は事前スクリーニングし対応する
 ー情報や指標を与え、カップルが「親」になる作業を支援する。親子関係の構築や子どもが育つために必要な物資、教育、愛情面での必要性について
 ー妊婦とそのパートナーをめぐる産前産後の医療関係者との連携を推進する
 
 
■フランスの保育園事情
 
大方針としての考え方として「保育園は子どもが育つための場所だけど、保護者の負担を軽減するための場所でもある」
保育園はあくまで集団生活の場であり、保育園で過ごす時間、子どもたちがそれぞれ尊重されていることと愛情を受けていると感じられるようにすること。自宅以外の場所で他者との生活から知覚の目覚めを促すこと。それ以外のことは二の次という考え方。
 
そのため、保育園は以下のようなスタイル。
 
・エプロンは支給
・洗濯も園がする
・ストロー付きカップも毎日園の食器洗い機で洗ってもらう
・おむつは園から支給
・おむつかえはウンチがない限り午前1回午後2回
・お昼寝の掛ふとんもシーツも園の支給で園で洗濯
→おむつの持ち帰りもない
→おむつに名前を書かなくていい
・連絡帳はなしで朝夕とも口頭で話す
・保護者会はない
・年に1回の説明会
・年に1回の個人面談
・年に2回の季節行事(クリスマスと年度末のお祭り)→保護者は招待
・入園式卒園式もない
 
■フランスは3歳から「保育学校」に通う
・3歳に年の9月から全入の保育学校が始まる
 そのため、3歳児以上には待機児童が存在しない
 保育手段の確保が必要なのは産休明けから保育学校まで最長で3年
 その期間限定の感覚が、1つの保育手段にとらわれない柔軟性を後押し
 保育園以外の受け皿が充実しているから保育園におちても悲壮感や焦燥感がない
・3歳4歳5歳全員に無償教育
・就学率ほぼ100%
・教材や文豪具も学校から支給
・入学条件は2つ
 ある年の1月から12月に生まれたこども
 1おむつが取れていること
 2入学希望を出すこと
・週24時間 始業は8時半前後、終業は16時前後
・通学は手ぶら 毎日の持ち物はなし
・決まった教材はなく、授業の進め方や教室の使いかも担任に一任
・保育学校では生徒になることを学ぶ、学校という場所を知る
・集団生活が苦痛にならないよう無理強いしない、やりたい気持ちを抱かせる方向にもっていくことが最も重要視されている
 
 
まとめここまで。

 

日本の少子化対策もどんな順番で、どこに力を入れるかはポイントになりそうですが、フランスの事例を読んでやはり政策として行う「予算」が何よりも大きいのだろうなと思います。

だけど例えば今、日本でもフランスと同じように6歳からの義務教育を3歳からにして無償化するとなった時、そこに必要な予算はとても大きいはずで、当事者としてそういったことも理解してきちんと行動していかなければ実現できないことだなと改めて感じました。

 

世界の他の国の方針や政策を知る上でとてもまとまっていてよい本でした。

 

フランスはどう少子化を克服したか (新潮新書)

フランスはどう少子化を克服したか (新潮新書)

 

 

古市さんの「保育園義務教育化」と合わせて読むと、もう少し拾い視点で、日本で具体的にできることがイメージできる気がします。

 

保育園義務教育化

保育園義務教育化

 

 

 

tabisuruyonimanabu.hatenablog.com

 

「学力」の経済学

「学力」の経済学

 

 

 

 

子どもに教えたい「お金の知恵」 3歳からできるお金の教育のこと

 
 1年位前に読んだ本ですが、本田健さんの子どもに教えたい「お金の知恵」をご紹介です。
 
私自身、正直、お金のことって学ぶ機会がないまま社会人になったなぁと思っており、子どもが生まれて「お金」について家庭の中でどう扱っていくのか考える中で読みました。
 
息子はまだ2歳なので、少し早いですが、本の中では3歳から子どもと一緒にお金について学ぶことがおすすめされていて、できそうなことがありそうだなと思いました。
 
最近、息子はお買い物に行くと「お金を払う」ことを認識したようで、自分でお金を店員さんに渡したり、自販機にお金を入れて買うということもしているので、改めて読み直して、実践できたらなと思います。

 

子どもに教えたい「お金の知恵」 (PHP文庫)

子どもに教えたい「お金の知恵」 (PHP文庫)

 

 

子どもに教えたい「お金の知恵」のまとめ

以下、参考になったところの引用です。

 
・ 最初に語り合いたいこと
 1お金ってなんだろう
 2お金が欲しくなる理由はなんだろう
 3お金でできること、できないことはなんだろう
これは、子どもに教えるというよりも、大人も一緒に考えたいテーマ。
お金ってなんだろう。
言われてみると考えてしまいます。 
 
・子どもと一緒にお金について学ぶ
 ー3~7歳 お金に楽しいイメージをもてるように親がお金を楽しむ
 ー8~12歳 ほしいものと必要なものの違い、物の選び方をアドバイスする
 ー13~17歳 子どものお金に対するパターンを見極め、自分が望む生き方、お金の使い方を再選択させてあげる
これは具体的にイメージできてなるほどでした。 
 「お金」がどういうものか?
どんなイメージを持つかというのは、大きな影響がありそうです。
 
・心の安定がお金を生み出す=愛に溢れた家族
 1夫婦が愛と信頼で結ばれている
 2お互いの存在を大切にしている
 3全員が自分の大好きなことをしている
 
そのための4つの鍵
 1約束を守る
 2毎日家族全員で話す時間をとる
 3なんでもオープンに話し合う、意見が違っても話しあえば和解できることを学ぶ
 4感謝の気持ちを言葉で伝え合う
 
 ストレスがたまるとついつい大きな買い物をしたり、やけ食いしたり、お金を使って発散するということの経験がある方もいると思うのですが、私もそういう時があります(苦笑)
心の安定がお金を生み出すというのは、そういうことも関係がありそうですね。
 
 
その他、印象に残った点。
・お金についてオープンに語る=お金と等身大で付き合える人に育つ 
 
・家族で定期的にお金について話す(感情的にならず自由に話し合えるように)
 ー家にどのくらいお金をかけるか(旅行、食事、おこづかい など)
 
・お金の決断は家族全員でする
 ーお金に興味を持ち、責任感を持つ

 

定期的に読み返したい1冊です。
 

 

子どもに教えたい「お金の知恵」 (PHP文庫)

子どもに教えたい「お金の知恵」 (PHP文庫)

 

 

 子どもにではなく、大人がお金について学びたいなと思った時は、子どもが生まれたらどんなお金がかかるのか、どんなお金がもらえるのか?を学びたい時にはこちらがおすすめ。漫画なので楽しく読めます、結婚した直後くらいに夫婦で読んだので、イメージしやすく、お互いの共通認識にできてよかったです。

誰も教えてくれないお金の話

誰も教えてくれないお金の話

 

 

 

2015年に読んだ210冊のうち読んでよかった本8選

今日は2015年の読書の振り返りをしたいと思います。
 

年間読書210冊

2015年は210冊でした。昨年の242冊よりは減っていますが、目標にしていた200冊は達成できました。
 
読んだ本は、部署異動があったこともあり仕事上のインプットとしてのメディアや編集、子育て、教育、家族についての内容が増えました。また、歴史を学ぶというのが学びのテーマの1つだったこともあり、歴史系の本も読んでみましたが、いつもの興味関心と異なる分野の本を読む機会を意図的につくるのは新しい発見があり、おもしろいと感じました。
 
ちなみに昨年の読書振り返りはこちら。
 

 本格的に仕事復帰してみての読書スタイル

私にとって読書は楽しみであり、ストレス解消でもあるのですが、育休から仕事復帰をしてからはあまりに時間がなさすぎて本が読めず、ストレスを感じていました。
 
しかし、子どもが生まれる前の好きな時にまとめて本を読む時間をつくるというスタイルは当面難しいので、「5分読書」をキーワードにしました。毎日5分でいいから本を読むことを意識し、読めたかどうかを何ヵ月かチェックしたのです。
 
結果、通勤時間や昼休み、息子が寝てからなどに少しでも本を読む習慣ができて、ちょっと読むの積み重ねとちょっと読むことでのもっと読みたいが生まれることで読書時間を確保できました。
 
子育てがはじまる前も、もっと本を読む読みたいけど忙しくて読めない状況はあったので、「読書」の優先順位を自分の中でどう置くのかが大切なのだと気がつきました。
 

2015年読んでよかった本

さて長くなってしまいましたが、2015年の読んでよかった本8冊をピックアップしました。ビジネス系・キャリア系・子育て系の3つのわけてご紹介します。

<ビジネス系>

・エッセンシャル思考

 

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

 

 

友人にすすめられて読んで、今年一番と思うけどくらいに影響と勇気をもらった本です。本当に大切なこと、必要なことはなにか?自分に問いかけながら働くきっかけになりました。仕事でもっと成果を出したい人や子育てしながらでも仕事をがんばりたい人におすすめです。

 
・ぼくらの仮説が未来をつくる
ぼくらの仮説が世界をつくる

ぼくらの仮説が世界をつくる

 

年末最後に読んだ本ですが、久しぶりに読んでいてワクワクさせられる一冊でした。特に、メディアとコミュニティについての示唆はなるほどと思わされました。ウェブメディア系の仕事をしている方や、仕事をもっと楽しくやりたいと思っている人によいヒントをくれそうです。

 

<キャリア系>

・リーン・イン
LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲
 

 「キャリアは梯子ではなくジャングルジム」という言葉に背中を押されました。育休から復帰して少したった時に読みましたが、これからきっと何回も読み返すだろうと思う一冊。仕事と子育ての両立に悩む方にぜひ読んでほしいです。

・自分らしいキャリアのつくりかた
自分らしいキャリアのつくり方 (PHP新書)

自分らしいキャリアのつくり方 (PHP新書)

 

新しい本ではありませんが、キャリア論の高橋先生の本。「キャリア」の本なのに、家庭についても言及している数少ない一冊です。だからこそ、今の時代のキャリアを考えるのにピッタリだと思います。

 
・「働き方」は自分で決める
働き方は「自分」で決める (講談社文庫)
 

 古市さんのキャリア論。様々な分野の人に、おもしろい視点からの質問をすることで、「会社で出世する」だけではないキャリアの厚みを感じさせられました。大学生や新入社員の時に読みたかった一冊です。

 

<子育て系>

・保育園義務教育化

 

保育園義務教育化

保育園義務教育化

 

 

 今年は古市さんの本を一通り読みました。どの本も読みやすいですが、やはり一番よかったのはこの本でした。現在の子育ての課題やその背景が網羅的にまとまっています。子どもがいる方はもちほん、これから子どもを考えている人にも読んでほしいです。

・子どもはみんなアーティスト
子供はみんなアーティスト!  The Artist's Way for Parents  -Raising Creative Children

子供はみんなアーティスト! The Artist's Way for Parents -Raising Creative Children

  • 作者: ジュリアキャメロン,エマライブリー,沼田壮平,沼田壮平(監訳),荒尾日南子,渡邉典代
  • 出版社/メーカー: A-Works
  • 発売日: 2015/03/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログを見る
 

 ほんとうにやりたいことをやりなさいの著者の子どもを対象にした本。本質的には同じメッセージですが、子どもと一緒に取り組めるアイデアがたくさん紹介されており、息子がもう少し大きくなったら一緒にやってみたいと思っています。

・学力の経済学
「学力」の経済学

「学力」の経済学

 

 幼児教育の経済学部とともに2015年に話題になった一冊。個人的にはこちらの方が扱う対象が広く、日本の今を踏まえた内容で学びが多かったです。子どもの教育を考えるときに読みたい本です。


以上8冊でした。

今年もいい本に巡り会えますように! 

 
 

【読書記録】最近話題の「保育園義務教育化 古市憲寿」を読んでみた。

最近話題になっていた社会学者・古市さんの保育園義務教育化を読みました。
 

 

https://instagram.com/p/5iwW03mbO5/

Instagram

 

NPOフローレンスの駒崎さんが絶賛していましたが、とても読みやすく、今世の中で言われていることや課題についての整理がされて、息子が生まれてなんとなくモヤモヤしていたことがきちんと整理できてスッキリしました。良書です。
 
我が家も保活にはとても苦労し、育休を早めに切り上げて、生後6ヶ月で認可外保育園にいれてなんとか30倍の倍率であった認可保育園にはいることができました。認可外保育園にいれて50万近くの保育料を払っての、なんとかでした。
 
 
 
本の趣旨としては、就学前の教育を義務化することが今の日本の課題解決につながるのではないか?ということ。
 
保育園義務教育化というタイトルですが、まず大切なポイントとして、ここには保育園だけでなく幼稚園も含んでおり、時間も週に1時間から柔軟に選ぶことができる、というこです。つまり、幼稚園も保育園も一時保育なども含めて、全部を義務教育の枠組みの中に入れることで、子どもを「預ける」ことのハードル(心理的なハードルも、物理的なハードル)を大きく下げることができます。
 
保育園を義務教育化することのメリットは、
・保育園に子どもを預ける後ろめたさが軽減する
・日本全体の教育レベルが向上する(子どもの教育は乳幼児期にお金をかけるのが効率的である)
・乳幼児期に集団生活をすることで子どもの非認知能力(意欲・忍耐力・自制心・創造力など)が育つ
・乳幼児期の教育が充実することで犯罪者や生活保護受給者が減る
ということでした。
 
 
個人的に印象に残った点は以下です。
・「努力できる」という「能力」は、子どもの頃に身につけた習慣に大きく影響される
・ベビーシッターを使うことに理解が得られなかったり、育児を外注することにこの国ではまだ抵抗感がまだまだ根強い
・非認知能力は集団の中でこそ磨かれる
・現役世代への社会保障支出が多い国ほど出生率が高い
・読んだ人が選べる、どちらかが正しいわけではないと知れるよう両論併記をしよう
 
文体は軽くて読みやすいですが、中身は充実。子育てや教育分野については、その人の体験や価値観によって「こうあるべきだ」という論も多く、もやもやすることも多いですが、こういった形で研究結果からのまとめをわかりやすくしてくれる、というのは本当にありがたいなと思います。

 

保育園義務教育化

 

 
 

仕事と子育てのジレンマに悩んだ時に読み返したい「リーン・イン」

FacebookのCOO シェリル・サンドバーグさんの「リーン・イン」。発売後は、だいぶ話題になり、少し前に旦那さんの訃報もありました。1年くらい前に読んだ本ですが、5月に異動になり、仕事へのスタンスや働き方に少し悩んだこともあり、読み返しました。

本の中で、心に響いた部分の抜き出しで備忘録として残しておきたいと思います。最初に読んだ時もでしたが「キャリアは梯子ではなくジャングルジム」というのは、よい例えだなぁと思っていて、子どもがいない同僚に比べ、働くことに制限のあるジレンマに陥った時、ジャングルジムを思い出します。

 

仕事やキャリアについての部分で印象的だった部分。

・キャリアは梯子ではなくジャングルジム

 ー上るだけでなく自由な回り道の余地がある

 ーてっぺんに行く道筋は1本ではなくいくつもある

 ーてっぺんにいる人だけでなく大勢が素敵な眺望を手に入れられる

 

キャリアプランは的を絞りつつ、柔軟でいる方がいい

 同じ方向を持つ、遠い夢と18ヶ月プランを同時に持っておく

 

・18ヶ月プラン=仕事上の達成目標+新しいスキルの習得

 今足りないのは何か?を自分自身に問うことが大切

 

・仕事を決める時の基準は潜在性=成長可能性

 

改めて読んでみて、ジャングルジムの概念や、キャリアは的を絞りつつ柔軟でいるというスタンスは、プランドハップンスタンスセオリーに近い感じがしました。キャリアは、諦めなくていい。いい感じに肩の力を抜いて、でもチャンスをつかめる準備はしておきたいものです。

tabisuruyonimanabu.hatenablog.com

 

 

家事・育児やパートナーシップについての部分で印象的だったこと。

 

・管理者然としてふるまう妻は、より協力的なアプローチを取る妻に比べ週に5時間余計に家事育児を引き受けている

 

・バランスを保つコツは、コミュニケーションをとること、嘘をつかないこと、寛大であること。完全に対等な分担は決めるのも維持するのも難しい。2人の間でふりこが振れたり戻ったりすることでよしとする。

 

・母親にとって罪悪感のマネジメントは、時間マネジメントと同じくらい重要である。

罪悪感のマネジメントって、あまり意識がなかったけど、これすごく大事だなぁと思います。罪悪感から、なにかを無意識に諦めてしまうことってある気がするから。どうやってマネジメントするのか、という部分はいろいろ実践してみたいなと思いました。 

 

 

最後のメッセージ。

FacebookでCOOを務める著者のような人でも、同じように悩み、葛藤していろんな選択をしているんだと思うと、勇気をもらえるなぁと思います。

・いつも心は平静だとか、どの瞬間も集中しているなどと言える日はきっと永遠にこないだろうと思う。そういう理想の状態にはほど遠い。それでもすべてをこなせる人はいないのだと思いだし、自分にとって家では何が一番大切か、仕事では何が最優先かを見極められれば、いくらか心は穏やかになる(中略)完璧を目指すのはやめ、持続可能で実現可能な目標を立てよう。「すべてをこなせるだろうか」と悩むのをやめ、「自分と家族にとって一番大事なことをできるだろか」と問うことだ。

 

リーン・イン、仕事と子育ての両立に悩んだ時に、定期的に読み返したいと思った1冊でした。

 

 

LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲
 

 

follow us in feedly